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こんな更新しないblogでも読んでいる方がいるみたいなので
昔のhomepageから抜粋しています。
2002/9/26
この間久々に実家に電話した。
当年にて33になる。
以前、祖母が死ぬ間際、「33歳になったら開けなさい」といった
包丁セットがあるのだが、それを開けたいと言うことだ。
ここで、祖母について少しばかり説明をさせていただこう。
母側の祖母であるこの人、生涯店をやっていた。最初の方は詳しく知らないが
何でも、そば屋もやっていたらしい。
自分が最後に知っているのは、仕出しの弁当屋さんを営んでいたことだ。
この弁当屋さん、「まことや食堂」と言って、小さい頃の記憶ながら
けっこう繁盛していたと思う。よくこの店を手伝っていた。
朝、早くに起き市場へ向かい、仕入れの手伝いを...。
帰ってくればベークライトの弁当箱を店いっぱいに広げ
祖母が作るおかずを待ち、一斉にそこに入れていくのである。
(祖母は毎晩一升酒であったような記憶があるが朝は3時には起きていたと思う)
その数、通常の契約だけで百以上。(一個700円~3000円位まで)
競輪(平塚と小田原)の従業員の方の弁当が入れば300は下らないと言う数である。
おかず、ご飯を入れ終わると、次は配達である。
親戚の伯父さんと一緒に車に乗り込み、契約先へ...。
子供ながらに「おまちどおさまでした」」とか何とか言っていたような気がする。
昼すぎて一時近く。店に戻り遅めの昼食。
弁当のおかずをつまみながら、時計とにらみ合い。
食べ終わると直ぐに、今度は容器の回収にと向かう。
伯父さん二人が回収してくる、容器を今度はすべて洗う。
洗うと言ったて、出した数がすべて帰ってくるのだから、その数、察して知るべし。
そのあと、ゴミ捨てだの掃除だので一日が一息つくのは5時か6時。
あっという間に夕食である。
そんな、過酷な手伝いであったが唯一楽しかったのが(と言うかこれがあったから何年にも夏休み、冬休みといっては手伝えた。)
手伝うと、100円をくれるのである。100円。もらうたびに使い道を考えていた。
半分は貯金、30円はお菓子、20円はガチャガチャ。
駄菓子屋に行き、その百円を一所懸命使った。
駄菓子屋の方も(今その店は無い)「おっ、鈴木さんの所のお孫さんだね」なんて言って
よくかわいがってくれた。
働くと言うことを、よくよく教えてくれた祖母であったと思う。
単純な事。一所懸命働いて、一所懸命使う。(この後者の方の癖がいまだにぬけず大変なのであるが...。)
そんな元気な祖母であったのだが、やはり病には勝てなかったらしい。
財産をすべて放棄し、市民病院の床へと病身を移した。
手足、口耳が不自由になる前に書いたらしい、手紙が先の包丁セットと一緒に入っていた。
おそらく手がもう動かなかったのだろう。子供と同じような字体である。言わんとする事は解るのだが
其れを理解する前に、目頭のほうがが熱くなる。こうなると文面など二の次だ。
そして、包丁セット。この場を借りて正直言わしていただければ、栄華を誇った祖母のこと
きっと立派なものがでてくると、思っていた。
しかし、でてきたものは、もう錆が出ていて、普通では使わないウナギなどをさばく「さき包丁」と「何の変哲もない柳包丁」である。
私はそんなに詳しくはないが、一見したところ、大したことのない包丁に見えた。(今後調べてみます)
心底、期待をはぐらかされた思いだった。
が、しかし...。
その直後、慢心している自分に気がついた。おごっている自分に気がついた。
あの百円をもらって喜んでいた、自分を思い出さずにはいられなかった。
きっと祖母としては、最上の贈り物だったに違いない。きっと大切にしていたものだったと思う。
それをあろう事か、瞬時といえども、粗末だと思ったことは、誠に情けない思いがする。
33歳。祖母が店を起こした年齢だと聞いた。
今、祖母がまた幼少の頃のように、冥界に逝ってまでも、私に物の大切さを教えてくれた。
感謝すべし。
また振り出しに戻り、日々を重ねて精進することにしよう。
昔のhomepageから抜粋しています。
2002/9/26
この間久々に実家に電話した。
当年にて33になる。
以前、祖母が死ぬ間際、「33歳になったら開けなさい」といった
包丁セットがあるのだが、それを開けたいと言うことだ。
ここで、祖母について少しばかり説明をさせていただこう。
母側の祖母であるこの人、生涯店をやっていた。最初の方は詳しく知らないが
何でも、そば屋もやっていたらしい。
自分が最後に知っているのは、仕出しの弁当屋さんを営んでいたことだ。
この弁当屋さん、「まことや食堂」と言って、小さい頃の記憶ながら
けっこう繁盛していたと思う。よくこの店を手伝っていた。
朝、早くに起き市場へ向かい、仕入れの手伝いを...。
帰ってくればベークライトの弁当箱を店いっぱいに広げ
祖母が作るおかずを待ち、一斉にそこに入れていくのである。
(祖母は毎晩一升酒であったような記憶があるが朝は3時には起きていたと思う)
その数、通常の契約だけで百以上。(一個700円~3000円位まで)
競輪(平塚と小田原)の従業員の方の弁当が入れば300は下らないと言う数である。
おかず、ご飯を入れ終わると、次は配達である。
親戚の伯父さんと一緒に車に乗り込み、契約先へ...。
子供ながらに「おまちどおさまでした」」とか何とか言っていたような気がする。
昼すぎて一時近く。店に戻り遅めの昼食。
弁当のおかずをつまみながら、時計とにらみ合い。
食べ終わると直ぐに、今度は容器の回収にと向かう。
伯父さん二人が回収してくる、容器を今度はすべて洗う。
洗うと言ったて、出した数がすべて帰ってくるのだから、その数、察して知るべし。
そのあと、ゴミ捨てだの掃除だので一日が一息つくのは5時か6時。
あっという間に夕食である。
そんな、過酷な手伝いであったが唯一楽しかったのが(と言うかこれがあったから何年にも夏休み、冬休みといっては手伝えた。)
手伝うと、100円をくれるのである。100円。もらうたびに使い道を考えていた。
半分は貯金、30円はお菓子、20円はガチャガチャ。
駄菓子屋に行き、その百円を一所懸命使った。
駄菓子屋の方も(今その店は無い)「おっ、鈴木さんの所のお孫さんだね」なんて言って
よくかわいがってくれた。
働くと言うことを、よくよく教えてくれた祖母であったと思う。
単純な事。一所懸命働いて、一所懸命使う。(この後者の方の癖がいまだにぬけず大変なのであるが...。)
そんな元気な祖母であったのだが、やはり病には勝てなかったらしい。
財産をすべて放棄し、市民病院の床へと病身を移した。
手足、口耳が不自由になる前に書いたらしい、手紙が先の包丁セットと一緒に入っていた。
おそらく手がもう動かなかったのだろう。子供と同じような字体である。言わんとする事は解るのだが
其れを理解する前に、目頭のほうがが熱くなる。こうなると文面など二の次だ。
そして、包丁セット。この場を借りて正直言わしていただければ、栄華を誇った祖母のこと
きっと立派なものがでてくると、思っていた。
しかし、でてきたものは、もう錆が出ていて、普通では使わないウナギなどをさばく「さき包丁」と「何の変哲もない柳包丁」である。
私はそんなに詳しくはないが、一見したところ、大したことのない包丁に見えた。(今後調べてみます)
心底、期待をはぐらかされた思いだった。
が、しかし...。
その直後、慢心している自分に気がついた。おごっている自分に気がついた。
あの百円をもらって喜んでいた、自分を思い出さずにはいられなかった。
きっと祖母としては、最上の贈り物だったに違いない。きっと大切にしていたものだったと思う。
それをあろう事か、瞬時といえども、粗末だと思ったことは、誠に情けない思いがする。
33歳。祖母が店を起こした年齢だと聞いた。
今、祖母がまた幼少の頃のように、冥界に逝ってまでも、私に物の大切さを教えてくれた。
感謝すべし。
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