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今から25年前くらい、一人のバイトの少年が、紹介で働くことになった。
「なばちゃん」
すごくまじめな少年。
今まで勉強ばかりやっていた感じ、線が細い男の子。
眼鏡がまた分厚い。クルリとした目が印象的だった。
現代のガリ勉てな印象はなく、育ちが良い感じ。
人見知りでもないし、明るい性格。
うちを辞めた後も順調に躍進し、一部上場の企業に就職した。
(空調制御は国内首位)
そんな彼、ある時、彼女に誕生日プレゼントを買うために、
うちの店と平行して日雇い労働、いわゆるドカタの仕事を暫しやっていた。
「聞いてください。親方、頭がワルイカラ僕の名前覚えてくれないんです。
いつもいつも、僕のこと“おい!メガネ!”って呼ぶわけですよ。
最初はカチンと来ましたが、これも彼女の為、我慢して一所懸命働いていました。
なんだかそのうちメガネ!って呼ばれるもの馴れてきた頃、仕事も覚えだし
親方も気を遣ってくれるようになったんです。まぁアタマの記憶力はどうにもならなかったようですけど。」
彼は話続ける
「一度、仕事に追われて忙しい時があり、バイトがたくさん入って来て、親方仕事に追われるは、
仕事を割り振るにもバイトの名前を覚えられないわで、テンパってしまって……。忙しくなるとと、ほら、みんな余裕が無くなるじゃないですか、親方もまさにそう!言葉は荒くなるし、主語が欠落するし、こちらとしてはもう何を言っているのかわからないんです。それに名前を間違えて呼ぶのだけれど、それを認めたくないもんだから、余計に話がこじれる。言った言わないの世界。」
「それでバイトの中では短期間で馴れた部類の僕、そう親方にもだんだん優しく接してもらえるようになり、名前も覚えてもらった僕でさえまたこの時“おい!メガネ!”って呼ばれました!」
「まぁ人間余裕が無くなるとそうなるのかなぁ~。反面教師にしなくちゃ」
「で、そのとき僕は “はい!ナンですか!親方?” て言ったら……」
「んで、親方なんて言ったの?」
「おまえじゃない!おまえはメガネ一号、俺が呼んだのはメガネ二号だ!」
んなのわかるかい!!
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