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むかしむかしの話 5 k.k君 ゴミの山
K.Kという友人がいた。
小学校3,4年のとき一緒のクラスになった。
彼と給食の時間食べる速さをいつも競い合っていた。
学校中で校庭に出て行くのはいつも僕らが一番だった。

彼とじゃれ合ってプレハブ校舎のサッシの桟にすねをぶつけ大きくえぐれた後が、未だ残っている。

彼は近くの団地に住んでいた。言葉は悪いが貧民窟のようなところだ。
私の実家もぼろアパート。環境が似ていた。

何故彼と遊ぶようになったかは覚えていない。非常に無口な彼だったが、仲良くなると良く話してくれた。誰とでもそうならないところにすごく惹かれた。

よく一緒に、粗大ゴミが集まる集積場へと“お宝”を盗みに行った。
管理している人々が良さそうなゴミだけ、自分たちの事務所に隠していたものを取りに行くのだ。
最初は鍵などかかっておらず、電池、ラジオ、懐中電灯など箱単位であった物を持ってきていた。

そのうちに二メートルぐらいもある金網が周囲に張られた。上部にはバラ線(有刺鉄線)。
しかし毎日かけずり回っている子供にはそんなものたいしたことではない。
余裕綽々で飛び越えてもう一人のS君を従えて、次から次へと金網の外へと放り出した。

今思えば、たくさんの電池なんて要らなかったし、何個もラジオなんて要らなかった。
きっとスリルだけを楽しんでいたのだと思う。

そのうちに事務所には大きな南京錠が取り付けられたのだが、南京錠なんて台座を外してしまえばなんてことはない。

事務所員は余程頭にきたのだろう。
いつも襲撃は黄昏時を狙っていった。曖昧な明るさというのは目が慣れていない為、よく見えないし、従業員が帰る時間帯でもある。

悠々と有刺鉄線を超え、いつものように事務所に向かった。
するときらりと何かが光ったとおもったその習慣、黒いものがもの凄い勢いでこちらに向かってくる。

「おードーベルマンだ!!!逃げろ!!」

うずたかく積まれたゴミの小山を這いずり回りながら賢明に逃げる。

「これはまじにやばい!」

山に埋もれそうになる足を無我夢中で動かす。

吠える声が真後ろまで迫った瞬間、僕たちは飛んだ。
金網に向かって。

ドーベルマンは尚も飛びつかんと襲いかかってくる。
金網上部にしがみつきながら、なんとか有刺鉄線を握りしめ、血だらけになりながら
”圏外”へと逃げた。

僕たちの目的、スリルは十二分に味わえた。




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