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角川書店“角川ONEテーマ21”から
金田一秀穂著『新しい日本語の予習法』という本が出ている。
2003年4月発売、随分と前のものだが今読んでも非常に面白い。
その中から興味深い話を少しずつ紹介したい。

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「乱れ」より「変化」

ら抜き言葉と言うのが問題になって久しい。「食べられる」と言うべきところを「食べれる」と言ってしまう。
「見れる」や「来れる」もら抜き言葉である。これについてはいろいろ議論があるが、私はら抜きでも構わないと思う。ら抜き言葉は大正時代から現れていて、今に始まったことではない。自然の趨勢である。ら抜きを意識するあまり「帰る」の可能形を「帰られる」にし、「行く」を「行けられる」にしてしまうほうが問題であろう。
「すごい暑い」という言い方は、本当は「すごく暑い」でなければならなかった。ちょっと小難しい言い方をすると、「すごい」は形容詞であり、用言を修飾するときには(動詞や形容詞の前にくるときには)、「すごく」という連用形にしなければならないという決まりがある。ただ「すごい~」という副詞が新しくできたのだと考えれば、「すごい暑い」は文法的に正しいということになる。言葉が乱れているというより、ことばが変化していると考えるほうがいいのではなかろうか。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

  私たちが普通の女ことばだと思っているものは、実は、時代と共に変化している流行語であると考えられる。
今オバンくさいと思われていることばは、40年前には、時代の先端を行く女性たちの流行語だった。
  かつてビートルズが来日したときのニュース映画を見たことがあるのだが、彼らの泊まっているホテルに集まったミーハーの若い女性たちへのインタビューが興味深かった。
「ビートルズの誰が好きですか」
という、アナウンサーの問いに、
「やっぱり、ポールかしら」
と答える、いわゆる女ことばを使っている。
「何ていうのかしら。とってもすてきだわ」と言う。
当時あっては、とんでもない不良娘だったはずなのだが、今から聞くと、大変上品なおばさんのことばに聞こえてしまったのが面白かった。
  おんなことばは変化している。1966年当時には普通に若い娘さんが使っていたことばが、今も使われているかは無視されて、典型的な女性のことばとして考えられている。今は「好きヨネ」ぐらいで、ほかは若い女性にはあまり使われなくなってしまったことばであるようだ。

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  ことばは年々変化している。生き続けているのだ。
  新製品、新技術、新概念が生まれれば名詞はどんどん増えていくだろうし、よく使われる長い単語は、日に日に短縮されるはず。単語が持つ意味だって、時代時代によって違う。
  「言葉づかいがおかしい!」なんて目くじらたてて怒る人を偶に見かけるが、その人だって、当人の親の世代の言葉づかいとは違うはず。”変化”しているのである。寛容に受け止めることができるのは、その人の教養、素養に依るところが大きいのでは。
 
 
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