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湿気

  湿気がものすごく多い。記録用に長らく使っているIXY800isを持ってきたのだが、調子が悪く、メモリカードを認識しない。暫くクーラーをかけると、きちんと認識するようになる。もう一台LUMIXを持ってきているので何とかなっているが、こちらも湿気の影響が心配だ。パソコンだって少なからず影響があるだろう。
  本当に台湾は湿度が高い。台北に宿泊していた時も大型の除湿器が三時間ぐらいで満杯になる。前回の部屋は全て込みでの部屋代だったので、電気代がどれほどかかるのかが解らない。なるべくは扇風機で済ませている。
  パソコンと言えば、キーボードが壊れた。正確に言うと、パンタグラフが折れたのだ。それも花蓮に向かう前夜に。もう少し前なら、光華市場にでも行って尋ねられたと思うと悔しい。
  たしか、メーカーはキーボード部分全ての交換しか基本的に受付けないはず。DynabookG8を未だ使っているのだが、かなり前にキーボードを交換した。その時の外したキーボードはパーツ取りの為にもらってきたのを覚えている。このような部品こそ、規格をある程度絞って部品を購入出来るようにして欲しい。僅か一つのキーボードの為に、一万以上の出費になるのは解せない。

大きな大きな佛教慈濟大學

  昼過ぎ、晴れ間が見えてきた。慈濟靜思堂を見に行こう。曲がらなければいけない道の名前を記憶し、ペダルをこぎ出す。
 
  中央路を北上していると巨大な屋根が目に飛び込んできた。
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大学の建物だとは知らなかった。入口に自転車を止めキャンパスに入る。
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とても広い。キャンパス内をバイクで移動しなければならないほど。その中にある慈濟靜思堂も巨大。台北にある中正紀念堂を彷彿させる建物だ。向かいに花蓮縣消防局が立っているのだが、かわいそうに思える。

トランスフォームしそうに見えます!
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上下の写真は大体同距離から撮っています。伝わりますかね、この大きさ!
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  午後二時過ぎ、とても暑い。お昼は毎度おなじみの『公正包子』だ。今日は蒸餃と小籠包を頼んだ。一人、身体のでかい男が、ギャギャーまくし立てていた。何を言っているのか解らない。絡まれている従業員が言い返している。その従業員に対して他の従業員が「だから構うなって!」と大声で言っている。心なしか味がいまひとつ。この大きな男のせいではなく、この時間帯、暇だから客の回転が悪いのかもしれない。
  もう一度戻るように中山路を進み、林森路を右に折れ忠烈祠に向かった。橋の欄干の上に狛犬がたくさんいて、向いている方向が微妙に違う。何故だろうか。
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  階段を上り、広い所にでた。三合院の造りになっている。ここからの眺めは最高だ。来た甲斐があった。

  次は菁華林苑へと進んだ。公園路を進んで行くのだが、場所がどこだかわからない。最初は手前にあった舊花蓮港高等女學校宿舍の方が気になった。
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菁華橋の左上部に見えるのが松園別館
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この近くには日本様式の家屋が何軒かある。菁華橋まで行き引き返し、やっと菁華林苑を見つける。近くに病院があるのか、年配の方々が車いすで近くを散歩していた。
  城隍廟を撮影し、重慶路までぬける。「また黑椒餡餅を買おうか」とも考えたのだが、肉ばかり食べているので今日は止めにしよう。元来、肉はあまり好きでは無い。同じ重慶路にある果物屋さんでカットされているパイナップルを二袋購入。店の前で悩んでいると、おばさんは日本語で「おいしいよ、食べでごらん」と薦めてくれたのだ。非常に美味かった。喉が渇いていたせいもあるだろうが。一袋三五元。久々の日本語に少し嬉しくなった。
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旧硬貨と新硬貨
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

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生ゴミ

  仕事していた時と同じように、朝七時前には起きるようにしている。身体を鈍らせると、いざ仕事を開始した時についていけない
  写真の整理などして終わったのが午前十時。お腹が空いた。

「また『公正包子』に行こう」

何処かついでに行ける観光スポットは無いか調べる。花蓮忠烈祠というのと慈濟靜思堂が近そうだ。特に花蓮忠烈祠は良く覚えている。前回、花蓮に来た時、七星潭の近くに泊まっていて、市内までタクシーで行った。その帰りに花蓮忠烈祠の前を通って右に折れた山道を通って帰った。乗っている時は「騙されているのでは」と思ったような暗い道。ホテルに戻って道を調べたら、なるほど抜け道だった。

支度が終わり、外に出た瞬間雨が降ってきた。無理して行ってしまおうとも思ったが、悲惨な状況になるのは目に見えているので、ここは我慢。部屋近くの『APPLE203』に寄って碳烤豬肉と無糖綠茶を買い部屋へ戻る。途中、黃昏市場の近く,セブンイレブンから左に入ったところに公共のゴミ捨て場を発見。これは収穫。
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  台湾で大変だと思うことの一つにこの「ゴミ」がある。ここ花蓮では(場所によって違うと思う。台北に住んでいた時は毎日二度来ていた)決められた時間に回収車が音楽を鳴らしながら特定の場所へ来る。その時皆それぞれゴミを持ってきて捨てる。つまりその時間にいなければ捨てられない。生ゴミの処理が大変。なるべくゴミを持ち帰らないようにしている。

雨はなかなか止まない。レンタルバイクを借りて、どうやって効率よく回れるか計画を練る。太魯閣がある秀林鄉、新城鄉、花蓮市內、吉安鄉、壽豐鄉、鳳林鎮、光復鄉、豐濱鄉、瑞穗鄉、萬榮鄉、玉里鎮、あたりまでは花蓮から運転していけば何とかなりそうだ。それより南は台東からのほうが近い。瑞穗より南は、去年、車窓から眺めた時非常に興味を持った地域だ。是が非でも行きたい。まずは観光地点を絞って、その点を結ぶ作業からだ。天気予報が言うには今週土曜日まで雨が降ったり止んだり、日曜日から晴れるという。日曜日は観光客も多いだろうから、来週月曜日までに計画を練れば間に合うだろう。

昼は『吉安黃昏市場』で済ます。娘の方は相変わらず口をとがらせながら働いている。
母のほうは、帰り際に「ありがとう」と日本語で言ってくれた。部屋に戻る前に近くで餡餅と菲菜盒を試しに買ってみる。どちらも十二元。不味い。油が最悪だ。温かくて不味いのだから冷めたら食えないと思い、無理にでも食べ、胃薬を飲んだ。
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写真は陽春麵。名前の由来は
こちらに詳しく書いてあります。 
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夜、八時頃、花蓮市内まで行って『公正包子』を覗いてみた。客が目一杯入っている。テイクアウトの客も大きな通りまで連なっている。並んでまでは食べたくない。『戴記扁食』によって一碗食べ、中華路を西へ走り、踏切を越えるといつもの檳榔人形が私を迎えてくれた。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

2011年5月15日から台湾にいるのですが、これまでで紹介していないことを少し書きます。
  まずこちらに来て良く買っている水がこれ。
『多喝水』名前もすごい!
5.8Lで58元!(台北価格)花蓮ではというと……
なんと48元!ざっと140円ですよ、140円!
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中身はなんなのか非常に気になりますが、あまり知りたくもないですね。
ちなみにちがう水も買ってみました。
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こちらはなんと5L38元!もちろん、味の違いなんてわかりません。
色も一緒ですし。

これはかなり渋い感じのYAMAHA SR150。
淡水にいった時の写真です。
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台湾ではビジネスバイクとしてよくあるそーです。
詳しくはわかりません。

ここは淡水にある紅毛城にある階段。
ここは女性は注意した方がいいです。
あまりにも急なので、短いスカートはいていると……
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下の写真は龍山寺の近く,十二號公園にある看板。
こんなに書かねければいけないほど、秩序が乱れているんでしょうね。
いっそのこと、やって良いことだけ書いた方がわかりやすいかも。
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平溪の駅にて
犬とプラットホームをバイクで走るおばちゃん。
この犬、ずっとプラットホームで寝てました。
カメラを向けたらあっち行っちゃたんです。
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奥の方に傘持ちながら走っているの見えます?
おばちゃん、このまた引き返してきました。
傘持ちながら……
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近々もう少し載せますのでしばしお待ちを。

台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

吉安慶修院

  今日は吉安慶修院に行こうと思う。昨日調べたら、其程遠くはない。自転車で行ける距離だ。道が平坦であればの話しだが。
  まずは道に迷った時の為に地図を買おうと、コンビニへ行った。近所のセブンイレブンだ。良さそうな地図が全くない。場所の範囲が狭すぎる。花蓮市內の書店へ行ってみたが、まだ営業していない。
  部屋へ戻る為、中山路を走っているとき、ちょうど思い出した。

「そういえば『公正包子』がこの近くだったはず」

  午前十時前、空いている。ちょうど良かった。小籠包を五個頼む。ひとつ五元。商品その物も値段に対以上に美味いのだが、これはタレのニンニク風味が効いている。
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  部屋への帰り道、全家により地図を買い、吉安慶修院を目指す。
  吉安黃昏市場を右手にとりながら中山路をまっすぐと進む。吉安路に出たら左に。すると左手に花蓮區農業改良場があるので、その次を左に曲がればある。観光客が数名訪れていた。ただ、申し訳ないが、どうって事は無い。一度行けば十分だ。
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遠かった鯉魚潭


  その後、そのまま吉安路をひたすら自転車で鯉魚潭に向かったのだが、微妙な上り坂と変速機が無い自転車の状況で心が折れてしまった。花東公路のあたりで引き返す。レンタルバイクを借りようと、堅く決心した。
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  花蓮火車站の前に、レンタルバイク屋がたくさん並んでいる。初めは吉安火車站の近くに探そうかと考えたが、外国人慣れしていないと、色々と面倒な事があるかもしれないのでやめた。
  最初に幾らか尋ねた店は、理由は分からないが駄目だと言われた。台湾語なので意味がわからない。それも檳榔を噛みながら煩わしそうに言われた。こっちからお断りだ。
  次はもっと駅寄りの店で、やさしそうな小姐がいるところで聞いた。すると
「うちは外国人には貸していないけれど、あそこの店の先にあるところなら、大丈夫なはず」
と、丁寧に教えてくれた。
  言われた店に行き、一日幾らか尋ねた。二十四時間で四〇〇元とのこと。一二五CCである。店の写真を納め、帰宅してからネットで検索し調べた。一日一二五CC三五〇元とある。外国人の価格設定なのだろうか?  どうせ借りるのは一日だけでは済まないだろうから、二回目の時に聞いてみよう。店主は良さそうな人である。五〇元の事でもめたくない。

  雨が降りそうだ。自転車に乗っていて雨に降られたらやっかいだ。デジカメ、携帯、GPS、電子機器が壊れると出費がかさむ。ポンチョだって買いたくない。急いで部屋近くまで戻り、黃昏市場の『南東抯仔麵』で溫州餛飩麵を食べた。
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『吉安黃昏市場』

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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

自転車

  景安に住んでいる時、一度だけ大きなゴキブリが部屋の外の廊下に出た。次の日、部屋に入ってくるのでは無いかと、薬局によって一番安い殺虫剤を買った。自宅に戻りゴミを廊下の先にあるゴミ箱を出そうとした時、そいつと出くわした。私は急いで部屋に「武器」を取りにもどり、一吹き。本当に一吹きだけである。一瞬のうちに死んだ。もしかしたら、人体にさえ影響のあるものが使われているのかもしれない。
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  花蓮は台北に比べ、朝夜が非常に涼しい。快適である。これならクーラーをそれほど使わなくても大丈夫だろう。
  部屋に扇風機がある。昨夜、漂白剤で散々掃除したせいなのかは、わからないが、今朝までずっとくしゃみがとまらない。「ひょっとしたら」と思い、夜、扇風機を分解して、掃除をした。原因はこいつだった。前の部屋では除湿器の能力が高すぎて、直ぐに満水になる。一日に数回、水をこぼさなければならなく、「まるで除湿器の管理人だな」と感じていたが、どうやら今度は「部屋のクリーニングサービス」をやっているようである。房東はきれいになった事に気がつくだろうか。

  話しは前後する。くしゃみのし通しでなかなか寝付けなく、起きたのは午前八時。同じフロアには学生達が暮らす部屋が四部屋。私の部屋は獨立套房なのだが他の形式に分組套房というのがある。そのほか雅房というものも。雅房は、台所、トイレ、シャワールームなど全てが共用の部屋。分組套房は一つの部屋に壁を入れて、その各部屋にトイレ、シャワールームがつくという。
  話しがそれた。学生達が学校に行っている間に洗濯をしたい。屋上にある洗濯機置き場へ洗濯しに行く。屋上は気持ちの良い風が吹いている。
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  洗濯が終わり、花蓮市にある國泰銀行花蓮分行へ向かう。両替をするためだ。一番下の駐車場に、借りた自転車が止めてある。鍵を差し込む。非常に堅い。とういうかシリンダが壊れそうである。またがる前にタイヤを触ってみると、後ろの空気があまり入っていない。
「またもや出費だ」
『119』の店内に入り、空気入れを探す。無い。無い訳が無いと思うのだが、聞いて長引くと銀行がしまってしまう。すぐさま自転車に跨がり、一路、中華路を突き進む。
  途中、『GAIANT』という自転車屋が見つかる。後で知ったのだが世界的なチェーン店舗だった。店内に置かれているのは、ママチャリや、ジャリチャリではなく、趣味で乗る自転車ばかり。
「空気入れがあったとしても高いだろうな」と思いつつ、店内に入り、価格を見てみると一番安い物で五〇〇元。買えない。
  あきらめ、自転車の鍵を開けようと鍵穴に差し込んだところ、鍵が回らない。よく見てみたら鍵穴が割れている。
「いちいち、金のかかる部屋だ」
  回らない物はしょうが無い。自転車用の最も安い鍵を一〇〇元で購入し、
「あのすみません。鍵が壊れていて乗れません。ワイヤーを切っていただけますか?それと空気を入れていただきたいのですが」と頼んでみた。
  レジの品のある女性は
「解りました、いいですよ。自転車を持って来てください」と言った。こういう時は異性に頼んだ方が、話しが通りやすい。
  作業員のお兄さんがワイヤーを切ってくれ、空気を入れてくれた。その後、各所に油を挿してくれ、ブレーキの調整までしてくれた。
「いくらですか?  」
「いいですよ、お金は要りません」
  台湾に来てから甘えてばかりである。
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戴記扁食

  空気を入れてもらい、走りが軽快になった。海を背中にして、中山路と民國路の交差点を右に曲がり復興路をこえると國泰銀行がある。
  係員に内容を伝え、番号札を発券してもらう。こういう時はして欲しいことを口で説明するより、明快に書いて渡したほうが理解してもらえやすい。外貨預金の口座にある日本円を台湾ドルで出金してもらい、半分は台湾ドルで別の通帳に入金してもらった。この小姐、忙しいからなのか、いらいらしている様子。私の後方にいたおばさんが何やらお願いした。すると小姐は駄目だと言う。おばさんは、
「どうしても今日中にお願いしたい」
「規則で無理です」
「なら規則を変えてよ」おばさんも食い下がる。
「何言っているの?  規則は変えられない。変えられないものをどうやって変えるの?  」
 
「パスポートを見せて」小姐に渡すとビザを探している。
「ビザを見せてください」
「無いですよ。今、九〇日以内は必要ないのです」
「なら何時入国したの?  」どこに行っても聞かれる。余程、解りづらいとこに押されているらしい。
「スタンプ無いのにどうやって入国したの?  」
  そんなことが出来るなら私もしてみたいものだ。
  とばっちりを受けながらも、両替は無事、終了した。円から台湾ドルなので、手数料がかかると思っていただが、両替する段階で既に手数料をとっているから必要ないようだ。
後でスタンプの位置を確認した。するとスタンプが多いので、係員が気を遣い、一杯押されている中、一つ分空いている場所に押してあった。
  銀行を出たのが午後四時近く。
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「今なら空いているだろう」

  『戴記扁食』に向かう。花蓮で有名なワンタン屋だ。この店の前を通った時、房東に来たことがあると言ったら「ふ~ん」という返事だった。観光客向けの店なのだろうか。しかし美味い。
  そういえば、房東が吉安黃昏市場を案内してくれた時、草餅の中に肉が入っている食べ物と、芋頭で出来ている食べ物を私に買ってくれた。申し訳ないが不味い。この房東、部屋にも手料理をつくっておいてくれたのだが、やはり美味くない。ごめんなさい。味の趣味が違います。
 

  ワンタンを食べ、幸福に満ちあふれた思いで、ヘッドセットを買いに行く。悩みに悩んだヘッドセットだが、都合良く壊れた。買わねばならない。中正路にある光商大批發へ入る。価格をみると、やはり買いづらい金額だ。まして持って帰れない。荷物になる。結局は九九元の大陸製を買った。値段なりの造りになっている。これなら躊躇わず台湾に置いていける。
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  買い物を済ませ、教えてもらった『重慶路黑椒餡餅』に寄って二個買う。ひとつ一〇元。このお店、一日、二、三時間しか営業していないという。作っているお兄さんはとても人の良さそうな人である。美味い。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

太魯閣號で花蓮へ

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  荷物が重くなった。もらってしまってどうすることも出来ないお土産、それから余ったゴミ袋、シャンプー等をいれたら、来る時と同じぐらいの重さになった。運良く、景安で借りていた部屋の房東(家主)が、一日早くでるのだから、一日分の家賃を戻してくれると言った。日本だとこういう対応はあまりないのではないだろうか。戻ってくる家賃でタクシーに乗れた。

「台北火車站まで」

  時間にして三〇分ぐらい、かかっただろうか。忠孝復興站近くにある萬事達旅店から来る時よりも、メーターが上がった。三九〇元。
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  台北火車站へ着いたのが正午。少し早かった。二階にある微風台北車站をうろつく。そうだ、花蓮の房東へ何か買っていこう。
  面白かったのが、カレー屋がたくさん集まったフードコートがあったこと。エリアの名前は咖哩皇宮。店名には『富士山』もあれば『横浜』もあった。そんなにカレーが好きなのか?
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ラーメン屋も相変わらず大盛況。私に言わせれば、このような価格が高い所で食べるより、町中にたくさん安くて美味し物があるのに、何故、並ぶのか理解しがたい。もっとも、私もこの後、台鐵便當を買っていたから似たような心理なのかもしれない。ぐるっと、一周して上海老天祿で土産を買った。
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  便當を買っていたら時間ぎりぎりになってしまった。素食便當一〇〇元。他に八〇元の物、内容が違うものが幾つかあった。
  松山火車站を過ぎると、あとは花蓮までノンストップ。進行方向後ろ側に僅かなスペースが有り、そこに荷物を動かないように固定し施錠して置いた。
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  冷房がガンガン効いている。確かに外は台風一過で暑いのだが、これはやり過ぎなのでは。寒い。腕時計を見ながら後何分我慢すればいいかの計算を繰り返していた。

房東が迎えに来てくれた

  正確に時間を言えば、一時間五十九分で花蓮に到着した。これは速い。切符が売りきれるのも解る。これで自強號と料金が一緒なのだから。
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  荷物が非常に重いので、全ての乗客が月台から下の通路へ降りるのを待つ。
  後站出口から出てくれと言われ「あれ、確か部屋は反対側だったはず。車も止められるところがたくさんあるのに何故だろう?  」これは後で話す。
  最後まで待っていたため、出てくるのが遅くて心配した房東から電話がかかってきた。見れば目の前にいる女性が房東らしい。
「心配しました、なかなか出てこなくて」
  彼女は小学校の先生だという。彼女の運転で部屋へと向かう。大体の地理は頭の中に入っているので、明らかに方向が違うのが解る。「部屋の写真は見ているので、大丈夫だろう」とそのまま、全く関係ない会話を続ける。
  部屋に近づくにつれて事態が飲み込めた。ネットで見た風景が目の前に広がったからだ。
彼女は物件を、三件掲載していて私が狙っていたのは、花蓮市廣東街165號に位置する部屋。五階建て五階で、一ヶ月、五五〇〇元。五坪の部屋である。あまりにも返事が来ないので、もう一件の掲示板に書き込みをしていた。短期で一月借りると、一ヶ月七〇〇〇元の部屋。部屋は五階、十坪。場所は花蓮縣吉安鄉吉興一街411巷、花蓮から一駅南側にある吉安火車站の山側に位置する。掲示板に書き込みした時は「一番高い部屋なら返事が来るかもしれない」と思ったから。グーグルマップで場所を調べておいたので解ったのである。
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 契約書にサインした。先述したとおり家賃は八〇〇〇元。そのほか押金を一月分。冷氣費用は大体、二〇〇元ぐらいだといっていた。一ヶ月一〇〇〇〇元だと思えばいいようだ。台北に比べれば安い。これには後日談があって、掲示板の返答には「一日六〇〇元×三〇日」と書かれていた。

部屋の掃除

  房東が近所を案内してくれた。直ぐ近くに吉安黃昏市場がある。ここもすごい活気だ。目の前には『199』という、ホームセンターのようなものがある。病院、歯医者、郵便局、阿美族のダンスショーが行われる場所、美味しい黑椒餡餅の店などを、彼女の車でまわってくれ、教えてくれた。
 
  部屋に戻るって再点検。床は掃除されているが、浴室などはきれいとはいえない。それに、バスタオルも使用できそうなコップもない。洗濯洗剤もない。台北はすべて揃っていた。仕方が無い、三分の一の値段なのだから。
  『199』へ行って、漂白剤、噴霧器、スポンジ、バスタオル、洗濯洗剤など買いまくる。全部で一〇〇〇元。予算の無い旅行とっては痛い出費である。噴霧器に漂白剤を入れ、浴室のあらゆる所にかける。ここはバスタブが着いている。可能なら湯船につかりたい。
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  使われている材質が良かったせいか、思いほのかきれいになった。ただ掃除をしていないだけなのである。きれいになって落ち着いたところで、荷物を整理する。普段使う物、使わない物、置く場所、これらを決めないと、何となく落ち着かない。
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  パソコンに向かっているうちに気がついたことが二つ。デスクが折りたたみ式で壁に固定されているのだが、固定の仕方が貧弱で今にも折れそうだということ。ベランダにあった、椅子の座面がちょうど同じ高さだったので、解決。もう一つはデスクが非常に暗いこと。もう一度『199』へ行き、コンセントへ直接つける電球ソケットを購入、スイッチがついている。ほかに延長コード、電球。しめて二九九元。金のかかる部屋だ。木ねじが一本引き出しに入っていたので、事後報告ということで固定させてもらった。十七年前ぐらい、まだバイクに乗っていた頃、常に持ち歩いていたレザーマンが役に立つ。未だペンチを使うと手に食い込んで痛くなってしまう時の代物である。
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  黃昏市場内にあるまた名の解らない店で牛肉麵と魯肉飯を頼んだ。なぜか発音しやすいのと、冒険ができないのとで、どこでも同じ物を頼んでしまう。二つで一〇五元。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

薬局 康是美

  花蓮に行く前にしなければならないことはないか、考えている。ある程度の物は売っているだろうが、手に入らない物、たとえばパソコン関係の物や、薬、本など。
  中部国際空港で時間を潰している時、外で居眠りしていたら腕が日焼けをして、赤くなっている。
「日焼けに効くような塗り薬を買おうか」
  『康是美(COSMED)』という薬局がある。大きなチェーン店だ。景安站方面と南勢角站両方にある。南勢角站にある店へ行ってみた。地図で場所を調べてから向かったのだが、見間違えたのか見つからない。一旦、部屋へ戻る。帰宅してから解ったのだが、反対方向を探していた。
「また同じところへ行っても、つまらない」
景安站の近くの店へ向かった。容易に見つけられた。なんのことはない、夜遅く帰ってくる時に、遅くまでやっている店、よく客が入っている店だった。
  アロエのクリームが売っていたので二種類かった。日本の製品が数多く売られている。台湾まで来て日本の製品を買うのは、なんとなく気が進まない。
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すごい活気、中和市和平街黃昏市場


  景安站を背にして景安路を進むと和平街という通りがある。この道を進むと南勢角站まで続いている。今日は土曜日、それも夕方五時。ここに市場があるのは知っていたのだが、いつも夜遅くに帰ってくるため、これほど活気があるとは思わなかった。
  この景安路と交わるところから南勢角站まで五,六〇〇メートル位だと思う。店と商品が隙間無く詰め込まれている感じだ。間の小道にも人、物、バイク、そして犬……。
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  今日も名のわからない店で雞肉飯と餛飩湯麵を食べる。これは失敗した。雞肉飯とは鶏の胸肉の塩茹でみたいな物が魯肉飯の上に乗っているだけだった。他の物も食べて選べる物を広げなければ。明日は花蓮へと向かう。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

花蓮からの連絡
 
  朝、雨音で起きた。窓から外を覗くと大粒の雨がどかどかと降っている。台風
桑達(SONGDA)が近づいている。本来なら今日、退室する予定だったけれど、事情を話し三〇日にしてもらったのは既に話した。

 

「そういえば、花蓮から連絡きているのか」

 

  パソコンをスリープ状態から復帰させ、メールを確認した・

 

「ああ、未だ来ていない。掲示板には回答とかないかな……」

 

  きっと無いだろうとの思いで、掲示板を覗くと、やはりメッセージは無い。

 

「もういいや、ここはあきらめよう。違うところに借りられるか聞いてみよう」
 
  奇集集で別の物件を探す。連絡を待っている物件は、一ヶ月五五〇〇元の部屋。場所が海に近い。ただ、この大家さん他にも物件を持っていて、他の物件を見てみると半年借りたときと三ヶ月、一ヶ月借りたときの料金が違う。連絡が来てみなければわからない。
 
  もう一件探し当てたのは一ヶ月五〇〇〇元のところ。洗濯機が有りと書かれているが、写真はない。もしかしたら共同なのかもしれない。面倒だ。

  現在、台北で借りている部屋は、洗濯機、乾燥機、テレビ、除湿器、クーラー、九〇リットル程度の冷蔵庫、他に歯ブラシ、タオル、クイーンサイズのベッドなど全てそろっている。もちろんネットは有線無線ともに可能。部屋の大きさは九坪。これで十日間、一〇八〇〇元である。他にも日貸しのマンションはたくさんある。場所ももっと中心に位置していて、家賃も安い。しかし、もともと一つの部屋を分けたタイプの部屋が多いのと(隣の音がうるさい)安くて交通に至便であると言うことは、誰だって借りるわけであって汚いはずと思ったからだ。特にたばこの臭いはご免被りたい。また乾燥機があるところはなかなか無い。

  話しを戻そう。その後に見つけた「一ヶ月五〇〇〇元」の掲示板に洗濯機は何処にあるのか、もしあるのなら部屋を見に行ってもいいのか?  等、質問を掲示板に打ち込もうとした。
 
  その時、メールを知らせる音がした。花蓮からのメールだ。花蓮にはいつ頃来るのか正確にしりたいのでメールをくれとの事。
  良かった。本当に大喜びである。台中で借りようと考えていた部屋は一ヶ月一三〇〇〇元。これでも設備の割には安い方だった。確かに安いのもあるのだが、一年単位出なければ借りられなかったり、設備が整っていなかったりと、満足なものが、なかなか無い。

 

  どうやって返事をするか考えたていると、メールが矢継ぎ早に来た。

  メールを出すときにうっかりして、いろいろなアカウントから出してしまい、それぞれに来てしまったのだ。最後には携帯にも
短訊がきた。

 

  「こりゃ早く返事をしないと」

 

  返事をするにしたって、こっちの退室の事、列車の確保等、あらかじめ知っていないと話せない。

 

  待ちきれなかったのだろう。電話がかかってきた。

花蓮といいます」

 
結局、一ヶ月八〇〇〇元。電気代、水道代、ネット代が全て込み。冷氣費用は別と言っていたのだが、電気代とは別なのであろうか?  会った時に聞いてみるか。それからレンタル自転車を一ヶ月つけてくれるといっていた。ありがたい。花蓮の街自体はわりと平坦だったと記憶している。海にも自転車で一〇分とかからないだろう。いざという時は台湾で運転できる免許をJAFで交付してもらっているので、色々な場所へ行こうと予定している。

台北火車站へ切符を買いに行く

  花蓮さんには、三十日に行くと伝えたところ、再度連絡があり、二十九日の日曜日にしてくれないかと言われた。月曜日は仕事があるから、時間がないとのこと。
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臺灣鐵路のサイトで切符を予約する。明後日の日曜に太魯閣號チケットなんてとれるだろうか?予想通り、午前中の列車はもう完売。普通の急行は乗ったことがあるから敬遠したい。
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  午後一時の列車が確保できた。あとはネットでカード決済するか、実際に駅の窓口で購入するかを選択するだけ。決済は二日以内にしなければならない。当日重い荷物を持ちながら並ぶのなんて考えられないし、カード決済は経験があるから面白みがない。

 

「実際に行ってみるか」

 

  これで外出する動機が出来た。支度をして捷運台北車站へと向かう。

  捷運の改札の直ぐそばに台鐵の改札がある場所がある。先日ここで鶯歌行きの切符を買った。態度が横柄、気分が悪い。今日も長蛇の列ができているというのに、窓口の人間と客が大声で怒鳴り合っている。
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   以前、ネット決済済みの書類を持って行き、切符を発券してもらった時、非常に良かったのは一階の案内所の方だ。窓口ではない。「あの~」といえば親切に教えてくれて、結局は代わりに持ってきてくれた。思い出した。当時言われたのが「窓口の横にある自動発券機でできる」と言われたこと。これは台湾のIDがあればできるのだが、パスポート番号は受け付けない。だから窓口に行くだけしかないはず。

  発券窓口に並ぶ。どうやら案内所の方だけが親切であったようだ。窓口の人間全員が顰め面をしながら応対している。
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   自分の順番がまわってきた。予約番号を言う。すると「何時の何番の列車だ?  」と怒ったように言われる。それを伝えると「パスポートナンバー」と言われて紙をこちらに渡した。国営とは何処もいっしょなのか。購入価格は
台北-花蓮、四四〇元。ネットカード決済の方が若干安い。ネットカード決済は台北-花蓮四一九元(去年)


誠品書店

  捷運市政府站を下車。二番出口から地上へ出る。轉運站(台北近郊バス乗り場)の中を通り抜け、誠品書店が入っているビルの中に入る。ここは本当にきれいだ。落ち着く。来店している人々も、穏やかそうな人がばかりだ。本屋というのは、読書が嫌いな人は来ないところである。読書とは中国語で勉強という意味だ。

  先日ジミー達に頂いた箸を探すも、見つからなかった。聞けば直ぐ済むことではあったが。台湾語の教科書と持ち歩ける日記帳を買った。
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またも名前のわからない店
 
  呷霸牛肉麵も飽きたので別の店へ。復興路から少し入ったところに小さな店がある。先日覗いた時はこわそうな男達が食べていたので、入らなかった。今日は年配の男性が一人。米粉魯肉飯を頼む。全部で五〇元。味も良いし。安いよな、本当に。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

晴れた日に来たかった

  ここは九份より断然いい。趣がある。観光客が雨だから少ないのか、もともとこの駅に来る観光客がすくないのかはわからない。とにかく観光客が少ないのは、私としてはありがたい。

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観光地点が点在している。雨の中、全部は見きれない。あきらめて、またの楽しみにとっておく事にする。降車地点から橋を渡り、駅前の商店街を通る。といって も十数件ぐらいしかないと思う。十字路を右に曲がってまっすぐ行くと、駅がある。時刻表をみると一時間に一本ぐらいの割合で上下線が通るようだ。晴れた日 に来たかった。旧市街も味があるし、そこで生活している人も、素朴でいい。

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  下りの列車が来た。後ろ髪を引かれる思いで乗車した。どこから来たのか、上り線がくると人の一群がやってきた。殆ど香港人の観光客であった。
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  無人駅だったので、車掌から切符を買う。どこから乗車して、どこまで行くのかを伝えるだけだ。私は平溪から瑞芳まで購入。二七元。ついでに話せば殆どの観光客は一日周遊券を購入するらしい。そのほうが安いようだ。
 上り線で平溪から一つ目の駅は十分站。降車して周囲を散策したかったのだが、雨足が強まってきている。これであと一時間、次の列車を待つのは苦痛。暫しドアが開いたまま停車していたので、何枚か写真を撮り、乗り直した。

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  瑞芳まで一時間弱。台北までの列車に乗り換えるため、ホームの階段を下る。台北まで區間車で帰ることにした。時間はこちらも一時間弱、値段は四九元。各駅停車である。

列車が来るまで、時間がある。改札がホームにあるため、切符があれば出入りは自由。切符がなければ降車したとき困るだろうってことらしい。
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  月台で駅弁を買った。英記瑞芳礦工月台便當というものだ。六〇元だったか。味はそこそこ。といっても町中のくだらないものを食べるのなら、この方がまし。量もたっぷりある。もし、行く機会があれば、食べてみたらいい。そこそことはいったが、間違いなく不味くは無い。
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 思ったことがある。普段、台湾に来たときはタクシーで移動、列車は、急行、高鐵、それに飛行機で移動しているわけだ。今回の台湾滞在は時間にかなり余裕がある。だから最安の方法で移動している。する と、今まで見えなかった台湾が少し見えた。それは、低所得層の人々、低賃金労働者、入れ墨を入れた者等、このような移動方法だと出くわす場面が多 い。

卑下しているわけではない。ただ、いつも都会の台北ばかりにいてはわからないと言いたいだけ。日本だって同じだ。銀座、赤 坂、六本木などにいれば、そんな輩に出会うことは、希であるだろうが、そこから少し離れれば必ずいる。横浜だって西口にいれば、見かけないような人々も、 同じ横浜、かつての中心、伊勢佐木町に来ればやたらといる。
  住む場所、集まる場所、活動する場所。それぞれ所得という垣根で線引きされている。今まで見ることが無かったということ は、その垣根の線引きがはっきりしているということ。例えが悪いが動物だってそうだ。お互いの生活範囲は浸食しないようなルールになっている。もし商売を やるのなら、そこを間違えてはいけないということだ。お互いの価値観は違いすぎる。

今夜も呷霸牛肉麵へ寄る。昼の餛飩湯麵から何も食べていない。榨菜肉絲麵四五元、火腿蛋炒飯六〇元をそれぞれ頼んだ。おばちゃんに
「これはスープじゃないぞ、麺が入っているんだぞ!二つもくうのか?  」
と台湾語でまくし立てられた。もちろん台湾語は分からない。その後、娘が中国語で説明してくれた。

「大丈夫、二つお願いします」

  もしかしたら空腹の時ばかり来るから、美味しいのかもしれない。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

木柵站からバスで平溪 

 
花蓮から未だ連絡が無い。なぜだろうかと考えた。
「もしかしたら、連絡の仕方がまずかったのでは? 
  もう一度五九一房屋交易のサイトへいってみた。とりあえず註冊をクリック。会員登録を済ます。それから登入、ログインしてもう一度、掲載されているページを表示。下の伝言板のところに書き込んだ。これで駄目ならあきらめよう。 

  部屋でじっとしているのも時間の無駄だし、腹も空いてきた。出かけよう。何処に行こうか迷う。市内にある有名なところは恐らく半分くらいは行った。それに近場は行こうと思えばいつでもいける。 

「そうだ基隆に行って見るか」 

 

  ジミー達と行くはずだった基隆だ。さっそく基隆のどこに、観光スポットがあるのか調べ、道順を決めるために、ネットで情報収集。本当に世の中、便利になったものだ。あっという間に情報がひろえる。一昔前は誰かに聞くか、ガイドを雇うか、若しくは本屋に行くしか方法がない。それが、今はパソコンさえあれば、どんな情報だって瞬時にして探せる。先人達が競って情報を提供してくれている。こちら側、情報を求めている者は、収集する手立てと情報の正誤を見極める力さえあればいい。 

 

 基隆の見所はかなり点在していることが解った。観光地だ、きっとバスがあるだろう。

 「基隆まではどうやっていくか。バスがいいか?  それとも台鐵か…… 」

 

と、考えている時、ふとジミーの言葉を思い出した。

瑞芳まで切符を買うように! 
   なぜ瑞芳だったのだろうか? 
   ひょっとしたら瑞芳からバスで北の方へ一旦向かい、それから南下してくる予定だったのではないだろうか? 

 

  位置関係を調べるため、グーグルマップを開く。すると、南東の方角に鉄道の支線があるのを発見。瑞芳から出ている。(平溪八堵からも出ています)

 

  「もしかしたら、これに乗せたかったのではないだろうか? 

 

  勝手な想像で今度はその支線を調べる。平溪線といって地元では、結構有名なところらしい。数ある駅の中でも十分站という駅が有名で、滝があるらしい。

  行き方としては、瑞芳,八堵まで台鐵で行って、乗り換える方法と、バスで菁桐站瑞芳,八堵方面から来たとき平溪線の終点)まで行って、瑞芳方面へ下る方法だ。 

 

  もちろん、往復はつまらないだろう。バスだ。バスは捷運木柵站から出ている。これは簡単だ。必要なものをバッグに放り込み部屋をでた。

 

    駅に着き、案内板に目を向ける。確かにネットに書いてあったとおり、十六番と書いてあるところから出ている。乗り場はAという場所だ。改札を出て左に行く。タクシー溜まりがあるのでそれを超えると大きな道、木柵路がある。最初は手前側の停留所にでている案内板を一所懸命みた。無い。というか、二桁の数字なんて書いていない。みんな三桁以上、若しくは漢字と数字の組み合わせだ。

 

  道路反対側に視線を向けた。向こうにも停留所がある。行ってみよう。

 

  二つある案内板に複数の路線が貼り付けてある。それらしきものは一つ。ただ、その時、私は一番終点の駅、つまり菁桐站に行くことしか頭になかった。平溪という名が出てこなかったのだ。
「とりあえず聞こう。聞いたほうが速い」

   ところが周囲に誰もいない。腹も空いていたので、停留所前の店『巧軒』と書かれている店に入った。餛飩湯麵を注文する。別にこちらに来て急にワンタンが好きだったわけではなく、昔から好きだ。ここのワンタンはもしかしたら牛肉、豚肉の類ではないかもしれない。素朴な味だが、都会で食べる物より余程美味い
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「ここに行きたいのだけれど、どうすれば行けますか? 
  手が空いた折りを見計らい、料理を作っていたおばさんに聞いてみた。

「一〇七六番に乗れば行けるよ」
「どのくらい時間がかかる? 
「一時間ぐらいかかると思う。遠い遠いとこだよ」
「さっきその路線図は見たのだが、何処で降りればいいかわからないのだが…… 」
「あたしだってわからないよ、この辺じゃない」
と、言って停留所をここからここまでというように指でなぞった。それは俺も解る。路線の上に平溪って大きく書いてあるから。
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  仕方なく、そこでトイレを借り、もう一度駅に戻って聞いてみた。一〇七六までの回答は一緒。そして答えは
「遠いとこだよ、駅は解らない」
との、にべもない返事。

 

 「まぁいい。とにかくその一〇七六の台北客運のバスに乗れば、行くだろう。もし、通り過ぎたら戻れば良いだけだ。まだ午後三時前。なんとかなる。」

 

    それから暫くしてバスが来たので、手を挙げて乗り込んだ。乗客は数えるほど。古いバスではあるが、悠遊卡が使える。先に乗車した人をまねて、乗車時にカードをかざした。
  けっこう揺れる。どんどん山奥へと進んでいく。次は何処との案内もない。乗客は自分が降りたい場所近くの停留所でストップボタンを押している。

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「たしか一時間ぐらいかかるって言っていたから、まだ平気だ。機会を見つけて何処でおりたいか伝えよう」

  路線図に書かれていた、停留所は「ここを通るぞ!  」程度のものなのかもしれない。やたら、たくさん書いてあった。 

  このバスの運転手、反対車線に知り合いがいれば、雨だというのに窓を開け、大声で話している。また乗客も、運転手をよく知っているとみえて、仲よさそうに話している。なんとも良い雰囲気だ。 

 

  最後の乗客が降りた。バスの中は私と運転手だけ。話しを切り出した。

 

 平溪と言う駅で降りたいのです
「オーケーわかったよ。もう少し先だ。あと五分ぐらいだ」

 

    五分過ぎた。さすがローカルタイムだ。一〇分はかかったのではないだろうか。この運転手、私がそとの風景にカメラを向けると、揺れないように減速してくれていた。こういうところが台湾の好きなところだ。

  すこしひらけた場所に出た。
「ここだよ」

降車時にもう一度悠悠卡をかざす。三〇元。一時間弱であった。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

三十日の退室  

  家主から返事が来た。三十日の退室でオーケーだそうだ。
  花蓮の街で部屋を探している。毎晩探しているのだが、掲載されている物件がめまぐるしく変わる。いつも見ているのは奇集集というサイトと五九一房屋交易というサイト。どうも地方によって掲載されているサイトが違うらしい。呼び方も短期日租や短期套房、日租住宿、短期房屋など様々。地方によって検索をかける言葉を選ばないと、ひっかからないのだ。
  花蓮で一軒良さそうな物件を見つけたのでメールをした。借りられるだろうか?  一時間たつが未だ返事は来ない。
  朝食をとることにしよう。いい加減、麺も飽きたので今日は他の物を食べたい。『拉亞漢堡』が近くにある。台湾の連鎖店だ。いつも若者が群がっていて、入店しづらかったのだが、通りかかったとき店員しかいなかったので、入ってみる。

 「何にしますか?  」
  メニューを見たのだが、どんなものなのか想像できない。これで写真がなかったら、適当に選んで終わりだっただろう。写真を見たとき直ぐ解るのが玉子をつかった商品。もちろん蛋の字が見つかればこれも容易にわかる。それに、玉子を使った商品ならそれほど、はずれないだろうという安心感もある。
  暫くメニューを眺めた。本当に眺めただけだ。わからないものは何度見たってわからない。一つは玉子を使用している商品を選んだので、もう一つは違う物を頼みたかったのだが、全部、火腿が入っていてそれもこれも同じに見える。待たせている。頼まなければ……

「これ、下さい」

口をついて出た物は、一番安いセットメニュー。自然に失敗したときの事を考えてしまう。注文したのは煙燻火雞肉蛋堡と黑椒里肌吉士凱撒堡。煙燻火雞肉蛋堡は理解しやすい。黑椒里肌吉士凱撒堡は黒胡椒を使っている以外、凱撒がCaesarの意味で使われているのではないかと想像することぐらいしかできない。

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  美味い!いつも美味いの一言だけで終わらせて、表現力がなにもなくて申し訳ないと思っている。けれども、美味い物というものは、眉間に皺を寄せながら、つべのこべと語るような物ではなく、自然、「うまい!  」といって笑顔がでるものだと思っている。バーガーの生地がいい。中身もその場で焼いてくれていて温かい。これはいける。
花蓮からメールは未だこない。雨が降りそうだ。出かけることにしよう。

 淡水 

  南勢角站からまた乗車した。人数が適度で、こちらの道のほうが好きだ。あまりごちゃごちゃしているのは気分が良くない。景安站へ向かう道は、なんとなく騒々しい。

  台北車站で降りた。國泰世華銀行で家主に振り込みするためだ。振り込みは轉帳という。Zの4番出口へ向かう。既に何度も来ているから番号を覚えた。三越の前に出る出口だ。出口を出て館前路を南に進む。合作銀行の袖看板しか見えないが、手前に國泰銀行がある。
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  ATMで振り込みをした。やり方はこんな感じだ。まず、カードを入れる。暗証番号を入力すると、何をしたいのか聞いてくるから、振り込みを選択。その後、違う銀行を選択して、あとは銀行の支店番号と帳號を入力する。それで金額を入力して終わり。確認書のようなものをいるのかどうか聞かれるから、印刷してもらう。大体合っていると思う。

   淡水。初めて行く。台北車站から四十分程かかる。士林站で殆どの乗客が降りた。残ったのは、観光客ばかり。淡水站の手前に温泉で有名な北投站ある。
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淡水站の改札を抜けてから川辺の方へ向かい、公民路をまっすぐ進んだ。屋台風の店が所狭しと並んでいる。訪れる観光客はあらかじめ調べて来ているのだろう。人がたかっている店とたかっていない店がはっきりしている。どの店も値段は高め。安いところも、ちらほらとあるのだが、ここの家賃等を考えてみると、賃料がそれほど安いとは考えづらく、原価を落としているとしか思えない。また、境内の屋台のように、値段が一律で売られている商品もある。どこの国でもしていることは一緒だ。そのものを口に運ぼうとはあまり思えない。
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   まっすぐ抜けると、でかい顔の銅像がある。そこを右斜めに上がっていく。すると大きな交差点にでるので、それを左斜め前方にみえる坂へ向かって渡る。その坂を上がっていけば
小白宮がある。通りかかった時は何かの撮影をやっていた。感じからして結婚式か何かの記念撮影という風だった。その小白宮の手前を左に折れると一望に見渡せる場所にたどり着く。その道を道なりに西へ進めば、真理大學があり、紅毛城がある。どれも私がここに説明を書くより、皆が調べるほうが、速くて大量の情報がでてくると思うのでここでは述べない。
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紅毛城を右手に見ながら、そのまま水辺まででた。二、三人釣りをやっている。

  いつだか中国の友人に「釣りはやらないのか」と聞いたら、「なんで、そんな面倒なことやるんだ。それほど欲しいのなら、網ですくえばいいじゃないか」と返答された。至極ご尤も。けれどそれは釣りではなくて、漁だよと言いたかったがやめた。時間の使い方の観念が違う。
  そこからずっと一直線に駅まで戻るのだが、どれもこれも在り来たりの、見慣れた屋台の光景。ただ売っている物が、日本と違うだけである。これといったものはない。私の商売柄のせいでそう感じるのだろうか。

歩き疲れただけの淡水だったが、ともかくも、これで淡水に行ったことがあるとはいえるだろう。

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ヘッドセット

   昨日に引き続き、今日も光華商場に寄った。昨日から探している物はヘッドセット。スカイプを使って話すときに使うためだ。現在もあるはあるのだが、音声が今ひとつなのがどうも許せない。またUSBではないので、音がPCのスピーカと分離できない。すべてヘッドセットから聞こえるようになってしまう。
  ということでUSBのヘッドセットを探している。某メーカーのヘッドセットが九〇〇元近くで売られていた。USBではなく、普通にミニジャックのものなら一〇〇元もしないである。
  九〇〇元。日本円にして二五〇〇円程度だろうか。高い。日本なら二〇〇〇円しないでもあるかも知れない。また、こちら物価で考えてみたら、ものすごく高く感じる。一週間の食費になるといっても過言ではない。こんなにも金銭感覚が変わるなんて自分でも思わなかった。日本なら即買いしていたことだろう。買わずに忠孝新生站を離れた。
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台東西瓜

   南勢角站から帰ってきた。なにせ景安站は降りる客が多い。本当に多い。電車はともかくとして、帰りのエスカレータや帰宅路まで、皆大勢と一緒に歩く気にはならない。一駅だけだが、座っていられる。
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  南勢角站へ電車が止まってもなかなか降りない乗客もいる。エスカレータや階段が込むためだ。終点なので暫くドアは開いたままだから焦る様子はない。

  一番出口から地上へ出ると、一分ほどでファミリーマートがある。そこにアヒルがいた。アヒルである。ひょっとしたらアヒルじゃないかもしれない。まぁでもコンビニの横に普通にいる動物ではないことはたしかだ。
  まっすぐ家に向かって復興路方面に歩くと信号向こう側、右に『台東西瓜』と書かれた屋台がある。いつも不思議に思ってみている。フルーツとジュースぐらいしか売っていないのにも関わらず案外盛況な様子。日本で仮に夜営業している果物屋があったとしても人が買いに集まる光景が目には浮かんでこない。きっとこの店、安くて美味しいのだろう。台湾は一般的な食べ物が本当に安い。だから殆ど家では作らないと思う。でなければ、あんなに夜市が流行るはずがない。自分勝手な考えではあるが。

ちなみに台湾は公共の交通手段もとても安い。台北から羅東まで約六〇キロ有る距離を走るバスが一二〇元。日本ならYCAT-成田間の三分の二だ。片道三五〇〇円だから三分の二をかけると二一〇〇円。かたや台湾ははというと三五〇円。比較にならない価格差である。
  呷霸牛肉麵によって酸辣麵と水餃を食べて帰宅した。食費が安くすんで、本当に大助かりである。相変わらず豬血が美味い。

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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

両替 

  台湾ドルがだんだん無くなってきた。両替に行こう。グーグルマップで近所の地図を表示させ「國泰世華銀行と打ち込む。何件か表示された。地図をデジカメに納め、南勢角站近くのところに行ってみた。しかし、何もなし。合っているはずだが何もない。時間の無駄なので中央に出よう。
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  南勢角站から捷運に乗り込む。宿泊しているところは、景安站と南勢角站、どちらにも近い。今日、初めて、南勢角站に来てみたのが、なかなか良い雰囲気だ。始発だから空いていて座れるところも良い。近くに旅行者向けの安い宿があるのだろうか、乗客は大陸からの旅行者、出張者が多い気がする。なぜわかるのか。装いとか仕草とか何となく違うのだ。無論、向こうも私が台湾の人間でないのはわかるはず。

  市政府站へ来た。時間があれば羅東へ行ってみたかったからだ。以前にも書いたが、ここには轉運站がある。長距離バスのターミナルだ。駅構内にある地図をデジカメで移す。こうしておけば、迷ったとき見ることができる。携帯のGPSを使えれば、こんなもの必要ないのだがローミングでは高いし、一ヶ月単位でのデータ通信契約も安くはないだろう。大体、短期旅行者が契約出来るかもわからない。

  話しを地図に戻そう。この駅構内にある地図、大変便利なのだが、慣れない点が一つ、ノースアップでは無いのだ。日頃、地図を見ているときは北が上になっているのに慣れている。それが北が下だったりすると、どうも見づらい。逆さまにすれば良いだけのことなのだろうけれど。
  地上へ出た。やはり直ぐ方向がわからない。周囲を見回し、黄色い袖看板をみつけた。入店すると、親切な係員が用向きを聞いてくる。両替だと言ったら、二階へ案内された。座っていると直ぐ、行員に両替ですかと聞かれたので、そうですと答えた。感じのよい銀行である。
  受付の女性が、前回と一緒、入社したての女性らしく、なかなか事がすすまない。右奥では、顔立ちからしてハーフの女性が、ガムをかみながら電話している。この子だけは特別なのだろうか。勝手な想像だが、英語が堪能な様子。きっと皆何も言えないのだろう。

  まず名前と住所を記入。住所は今、居住している住所を書けば大丈夫。パスポートを渡すとコピーを取られる。あとは受け取りましたという紙にサインをすれば終わりである。
  一階で現金をもらってくれという。徹底した分業だ。そろった書類を除くと、日本紙幣をコピーした紙が見えた。
「枚数が多いときはどうするの?  」
興味本位で聞いてみた。すると行員の女性は、
「そうですよ、本当に大変。なぜこうなのかわからない」
と、我が意を得たり、といった顔をして笑っていた。
  一階で現金をもらう。先に細かい紙幣と硬貨をくれた。

「では、機械で数えますね!  」
にこにこしながら言う。

「あら、一枚多かった!  」

  わざとではないと思うが、この笑顔。役者だ。

 羅東

   時間は午後二時前。台北から羅東まで十五分おきぐらいにバスが出ている。乗車時間は一時間ぐらい。たいしたことはない。

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  切符を買い一五七〇羅東行きのバスに乗った。金額が片道一二〇元。 

  羅東に到着した。降りてから気がついたのだが、切符を買うところがない。恐らく乗車場所はちがうのだろう。それは理解できるが、何も手がかりがないと乗車場所がわからない。調べても来なかった。切符を買うときは往復は買えないと言われた。一瞬どうしようかと思ったが、目の前は羅東火車站。いざとなれば列車でかえればいいと、考え直した。
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  首都客運の降車場所は繁華街の反対側になる。羅東火車站の駅を通り越し、反対側にでる。地図がないので、頭の中にある方角だけで、羅東夜市の場所まで進む。腕時計に方位がわかる機能がついているので、知らない街を歩くときはいつもそうしている。東西南北と大きな建造物が分かっていれば、大体たどりつくものである。
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  駅前のまっすぐな道をどんどん進んでいくと、案内板が見えてきた。戻るときに迷わないよう、あまり細かく曲がらないようにする。こういうときは時間がかかっても単純な道順がいい。

  民權路にある『集昌館』で餛飩意麵魯肉飯を食べた。
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  これはあたりだ。スープも麺もワンタンも全て美味い。花蓮で食べたワンタンのスープに似ている。味付けがいい。もしかしたら、自分の好みが台湾東部の味付けに合っているのかもしれない。
  せっかくきたのだから、あと一軒寄ろうと長春路にある『法綠素食』で、餛飩魚丸麵を注文した。味はそれほどでもないが、店内が落ち着く。作っている女性の人柄がよく出ている。四〇元 
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  思い出した。帰りのバスの乗車場所を確認しなくては。再度反対側へ出る。こうなったら、青いバス(首都客運のバスは青色)を追いかけてみるか。
  すると、ちょうど青いバスがやってきた。周囲に高い建物がないから、容易にバスを追える。バスが止まった。建物の上をみると、大きく「台北-羅東と書いてあった。よかった、これで帰れる。
  台北に戻ってきたのは、午後七時半頃。せっかく出てきたのだからと、忠孝新生站で降り、光華商場へ寄ることにする。台北にある大きな電気街だ。
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  目当ての物が見つからず、部屋に帰ることにした。景安站で乗客がものすごく降りたので、南勢角まで行くことにした。乗客はもう殆どいない。帰り道、電気屋の中にあるテレビに目をやると、台風がきているというニュースがやっていた。桑達颱風だ。早ければ週四、つまり木曜日には、台湾東部に上陸すると言っている。チェックアウトの日付が二十七日、金曜日である。移動するのはやめよう。三晩延長して、三十日の退室にしてもらったほうが良さそうだ。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

不味い牛肉麵

 

   朝、いつもの店で朝食を済ます。媚びを売らないおばさんに好感をもっている。別に愛想がないわけではない。ただ普通なだけだ。商売、このぐらいの気概が無くてはいけない。

 

  日中、昼寝をしていると両親の夢をみた。珍しい。見る時は決まって、魘されるような内容の夢ばかりなのだが、今日の夢は違った。夢の中の私が父親に言う。

 

「実は会社を辞めた。自分で店を開こうと思う」

 

「そうか、そうしたか。がんばれ。お前がやるというのなら、資金を集めてやる。二百万ぐらいなら集まるだろう。なぁ母さん」

 

「そうよ、大丈夫心配しないで。お金なら集まるから」

 

  ここで夢は終わった。こんな夢見るなんて本当に珍しい。

 

   午後からは強い雨が降ったり止んだり。やっと日記が日付に追いついた。今晩はゆっくりしよう。映画でも見て、ビールでも飲むか。それとも五日後にはここを退室しなければならないから部屋を探す方が先か。ともかくも腹が減った。雨が止んでいるうちに食べに出かけることにしよう。

   帰り道、非常に気になる店がある。『東呷牛肉麵』という店だ。値段は高い。一人前九十元。ネットで調べてみると、結構絶賛されている。
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入店して牛肉麵の細い麺を頼んだ。美味くない。麺はともかく、スープにこくが無い。肉は普通。こんなもの誰でも作れると思う。

  口直しに次の店へ行こう。復興路南山路が交差する辺りに(中和市復興路1號)『大台北永和豆漿大王』という店がある。他にも何件かあるようだ。ここでパンを二つ、燒餅沙拉を一つ、そして冰豆漿を一つ買った。全部で八〇元。美味しいし、店員も愛想が良くていい。口直しというよりは、気分が直った。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

ジミー、アマンダ帰国 

 

  ジミー・アマンダ夫妻が帰国する。二人は違う飛行機。最終日は家族と一緒にいるから見送りは必要ないと連絡してきた。当然だ。私もそのつもりだ。
  この日、私はパソコンの前で一日中記録を整理していた。結局何処にいてもやることはかわらない。 

 

 

近くにあるお店 

 

  今回の旅行中、自分に課したこと。ひとつはコンビニに行かないこと。もうひとつは菓子、カップ麺等を買わないこと。
  コンビニは金額が高い。それに簡単に買えてしまう。それではせっかく異国にいる意味がない。菓子を部屋に買ってくると、部屋から出なくなる。部屋に食べ物が無ければ、否応なしに出かけなければいけない。
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  朝、必ず食べに行くお店がある。
景安站から景安路を南に歩いてくると、突き当たり手前右側に、セブンイレブンがあり、その左隣に朝しか営業していない店がある。名は知らない。看板らしきものが無い。
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  ここのおばさん。愛想はそれほど無い。いつも黙々と一人で料理をつくっている。一番初めは炸醬麵を食べた。美味い。三五元。その後、魯肉飯,意麵,肉羹板條,肉羹米粉、と食べた。安いし美味い。なぜ、客があまりいないのかわからない。

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夜、お腹が空いたので出かけた。今日は土曜日、きっと遅くまで店がやっているだろうと、午後九時半過ぎに部屋を出た。ところが営業している店は少し。豆漿などを販売している店、またソーセージとか、炒め物を販売している店はあるのだが、麺を販売している店はない。困った。

 

  景安站まで歩いてみたのだが、やっている店の商品はどれもこれも、食べたくないものばかり。南山路南勢角站方面へ歩くと復興路とぶつかるところに、消防署がある。その先右側に小さな店があった。『紅燒鰻魯肉飯』という袖看板があった。夜十一時迄の営業。

魯肉飯幹板條を頼んだ。ごはんは大盛りで二〇元幹板條は三〇元。飯が不味い。麺のたれも甘過ぎだ。しかしこれで五〇元。腹はふくれた。
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台湾短期滞在55 『台湾短期滞在目次』

松山站と中山站

  ジミーが基隆へ行こうと言う。私が台北火車站から列車に乗って、松山火車站でジミー達が乗車するという段取りだ。

「何時の何番の列車に乗ればいい?  」
「台北発十三時二十分 車次一〇五五自強號に乗ってくれ」
「あと四十分しかない。もしかしたら間に合わないよ。間に合わなかった電話する!  」

  私は急いで支度をして外に出た。駅まで急いで五分。捷運が直ぐにくれば十三分ほどで台北車站に着くが直ぐ来なかったら、まず間に合わない。

  駅に着いた。月台の上にある液晶モニタを見ると、次の列車が来るまであと四分二十秒かかると出ている。間違いなく間に合わない。

「ジミー、これは絶対に間に合わない。どうすればいい?  」
「なら松山站で待ち合わせよう」
「解った。中山站だね?  」
「そうだ、松山站だ」

  日本語にすれば程遠い発音なのだが、これが中国語の発音だと少しにている。捷運の中の会話で、お互い聞き間違えてしまった。中山站は捷運の駅。松山站は火車(列車)の駅。場所もかなり離れている。

  その時、未だ気がつかない私は捷運中山站の駅で下車し、改札の前でジミー達を待っていた。どうせ間に合わないのなら、士林にでも行くと思ったからだ。

電話がかかってきた。

「いま何処にいる?  」
「もう駅を出たところにいる。地下だ」
「わかった。地下だね。近くに何がある?  」
「國泰世華銀行の前に立っている」
「……」

  國泰銀行は捷運の駅構内にたくさんある。ここでジミー達も、少し変に思ったのだろう。私も地上に出てこいと言われ、何番出口だと聞いたら話しがまったくかみ合わないので

「ジミー、君たちは何処にいる?  」と聞いてみた。
「松山站だ」
「もしかして松山火車站なの?  」
「そうだ」
「ごめん、私は今、捷運中山站にいる……」

  三十分ぐらい待ったであろうか。ジミー達がこちらの駅まで迎えに来た。
「基隆はやめよう。何処に行きたい?  」
「なら大安區に行くか」
「ok」

大安區

  大安にはおしゃれな店がひしめき合っている。
  捷運國父紀念館で降り、最初に向かったのは『麻膳糖』。昨年開店した当初から、連日盛況らしい。私達はちょうど休憩時間に入ってしまったところに行ってしまい、食べられず。残念だ。

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  LATTEA 綠蓋茶館 忠孝店へ入って、次に行く店を決める。この店は若者ばかり。店は白を基調とした色使いで明るい。

ここでジミー達に誕生日プレゼントを渡された。Tシャツと携帯用の箸だ。数日間彼らと台灣小吃店を一緒に巡っている。その時彼らが使っていたのが、携帯用の箸。小さくするとわずか五センチほどの大きさになり、携帯電話などに結びつけられるようになっている。夜市でご飯を食べるとき大変便利。ずっと気になって何処に売っているか聞いたのだが、教えてくれない。
「それは、あなたが欲しいって言う前から、プレゼントする予定だったの。だから言わなかった。買いに行かれるとまずいからね」
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ヴィヴィはそう言っていた。誠品書店で売っている言っていた。

『壞嘴頭小吃店』で福州乾麵を食べた。客はゼロ。美味くない。ジミー達もそう言っていた。私もそう思う。あまりに不味かったものだからヴィヴィが

「もう一回、福州乾麵を食べよう」
と、『宜品福州幹拌麵』へ再度入店した。清潔感がある店内だ。幹拌麵小碗三〇元。先ほどの道と一本道を隔てただけだ。先ほどの店は同じ物が小碗三五元。先ほどの店に客が行く理由がない。

  この地区は多種多様な店が実に多い。価格は安くは無いのだが、客が入っている店と入っていない店がはっきりしている激戦地区。きっと店舗の賃貸料も高いはずだ。
  忠孝敦化站を右手に見ながら敦化南路を北へと歩いた。民生東路と交差するところを右へ。左側に『鬍鬚張魯肉飯』が見えるのでそこを左折。すると、左側に閑静な住宅が並んでいる。高級な店も多い。この住宅街で驚いたのが、細い道までゴミが落ちていないこと。緑も多い。洒落た外観が多いためか、アベックが店の入口で記念撮影しているのを数回見かけた。

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バスに乗って『三民路口麵線』へ

三民路口麵線』。一日三,四時間しか営業しないらしい。食べること自体が難しいという。メニューは牡蠣とソーセージ、イカ団子が入っている細い麺があるのみ。小碗四五元、大腕六五元。この時、私は既におなかが一杯。まして牡蠣が少し苦手。辣油を入れて食べてしまった。微妙な味がわからない。再度、来て食べ味を確かめよう。
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  食べられないと何度も念を押しているのに、最後だからと言って『綵肴客家小館』へ連れて行かれた。

松山區延壽街82-1號にある。ここは良かった。美味しい!乾麵を頼んだのだが、他店と麺が違う!味付けも良し!
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  台湾の小吃店は味が濃いところもある。きっと労働者向けなのだろう。私は濃い味が好きでは無い。一回二回なら大丈夫なのだが、何度も食べているうちに、皆、同じ味に思えてくる。ここは違う。お薦めだ。

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